2020.8.22
Hさんの母は、娘を思う気持ちからかやや焦っているかのような口調で武司さんに向かって伝えていました。
「Hは、幼い頃はもっと明るくて良く喋っていたのです・・・幼馴染の子が自殺をしてしまったのですが・・・、その頃からあまり喋らなくなって何か人が変わったように感じて・・・、その自殺した子が付いちゃっているんじゃないかと…でも、その子も苦しいんじゃないかと思うと」
と声を詰まらせていました。
「自殺の場合、親しい人にすがるか自殺した場所にそのままいるかなんだ・・・、今ついてる人が自殺した子かはわからないけど、何とか取ってみるよ、この子が『ありがとう。今までごめんね』って言ってるよ」と武司さんは、Hさんの背中に周りました。
母親に向かい、「昔ね、子供の病気良くして、仕事まで世話したのにその親に文句言われたことがあってね・・・良くしても大丈夫?文句言わない?触らせて貰うけど大丈夫?」と確認をしていました。
母親の「お願いします」の応えに武司さんは、Hさんの両肩から前胸部と首にかけてを両手で摩りながら、見えない何かをかなりの力をかけて掴み剥ぎ取りました。すると、娘のHさんは、「スーと、スッキリした感じ・・・」と少し笑って呟きました。
武司さんは、母親に笑いながら語りかけました。「親子関係、会話してもっとよくしな、お母さん気負い過ぎ・・・頑張り過ぎ、心配がいっぱいありすぎ、他人の幽霊の心配までして・・・。自分の不安が取れていくと娘も変わるよ」この言葉に笑い泣きしながら何度も頷く母と、微笑んでその母をみている娘がいました。
親子の関係が一瞬で温かい空気に包まれたように感じられました。
レポーター k